ダイバージェンスの知識を深めてトレードに勝つ!
FXを始めてすぐという初心者の方でもその名前は聞いた事があると思われる「ダイバージェンス」はオシレーター系テクニカルの中でも、知名度が高く、使われる事が多いものの1つです。
でも「ダイバーって逆張りのためのものでしょ?」と思っている方はいませんか?
しかし、ダイバージェンスはきちんと理解すれば、確実にトレードの実力をアップさえ、勝率を上げるあなたの武器になってくれるんです!
そこで今回は「ダイバージェンスの知識を深めてトレードに勝つ!」というテーマで、ダイバージェンスの基本的知識をご紹介するとともに、ヒドゥンダイバージェンスとの違い、そして効果的な使い方などを詳しくお話ししていきます!
ダイバージェンスの基礎知識
FXに限らず物事は基礎が大切です。
ダイバージェンスも、その基本的な性質と使い方を押させておけば、逆張りだけでなく順張りでも使えますし、結果的にトレードの勝率をアップさせる事に繋がります。
この項では、ダイバージェンスの基礎知識を一緒に深めていきましょう!
ダイバージェンスってなに?
ダイバージェンスというのは英語の「divergence」に由来します。
FXを始めとするトレーディングのテクニカル分析においては、相場の動きとテクニカル指標の動きが逆行する現象を指します。
...と言うと、ちょっと難しく思えますが、トレードをしている方であれば何回何十回と実際のトレードの場面でお目にかかっているはずです。
例を出します。
ドル円のチャートを追っています。相場はドルが上昇を続けている状態で、ロウソク足を見ていても完全なる上昇トレンド。
しかしよく見ると、オシレーター系テクニカルの数値が下がっている!
これはなぜ?
こんな経験ありませんか?
オシレーター系テクニカルの数値が下がっているのは「相場が過熱しすぎている」という意味があります。過去の統計から考えて、ここまで加熱したらそろそろ逆行していくだろう、という事を暗示しているわけです。
併せて読みたい!
’’ダイバージェンスは逆張りサイン’’こんな風に認識されているのには、このような理由があったんですね。
多くのFX手法本やサイトでは、ダイバージェンスはトレンド転換・反転サインと説明されている事が多いのですが、実際はそうとも言い切れないのです。
ダイバージェンスで逆張りは間違い?
ダイバージェンスが発生すると、多くのトレーダーが逆張りをします。しかし、それが勝トレードになる...という保証はないのです。
なぜかと言えば、ダイバージェンスの発生は必ずしもトレンドの転換や反転を暗示するものではないからです。
ダイバージェンスの発生というのは、単にトレンドの勢いが落ちてきた、という事です。
「前回の上昇率に比べて、今回の上昇率は低いですよ」と教えてくれているにすぎない、このように思っていれば、ダイバー逆張りで損失を出す事は減るでしょう。
もちろん結果的に、トレンドの転換点になるという事は多々あります。
しかし、それをダイバージェンスのみで判断するのは危険!という事なんですね。
ダイバージェンスは転換サインではない!あくまで指標として認識しよう
これまでダイバージェンスを転換サインと認識し、逆張りトレードをしてきたという方、勝率はいかがですか?
決していいとは言えない、そんな方が多いのではないでしょうか?
それは残念ながらごくごく当然の事です。
すでにお話しましたが、ダイバージェンスはトレンドの勢いが失われている事を示す、言わば「指標」のような存在です。
ダイバージェンスが発生したからと言って、そこで必ず相場が逆行をするわけではありません。
逆張りチャンスだ!と飛びつく前に、必ず確認したいのが移動平均線です。
ダイバージェンスが発生していても、移動平均線がしっかりトレンドラインの上を行っている、という場合はもしポジションを建てている場合は、ホールドするのが賢明でしょう。
実際、このような局面では、ダイバーが発生してもその後相場はトレンドを強めていく事が多く、逆張りをしていた場合は損失を出す事になります。
トレンド相場においては、実はこのパターンが多いんです。
勢いがある相場では、何度もダイバージェンスが発生する事がありますが、その後もトレンドが継続してしまうケースが多いと言われています。
しかし「ダイバージェンスを逆張りに仕える事はないのか?」というとそうではありません。
ダイバージェンスが発生したと同時に、移動平均線も下を向き始め、レートが移動平均線を割ってきた、これは決済もしくは逆張りエントリーのチャンスと言えます。
このように、ダイバージェンスが発生したら飛びつくのではなく、チャートをじっくり見て総合的な判断を下すのが何より大切なんですね!
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ヒドゥンダイバージェンスについて
ダイバージェンスをご存じの方であれば、セットで知っているのが「ヒドゥンダイバージェンス」ではないでしょうか。
そこでこの項ではヒドゥンダイバージェンスについてご紹介していきます。
ヒドゥンダイバージェンスって何?
ヒドゥンというのは英語で「隠された」という意味があります。つまり、ヒドゥンダイバージェンスというのは「隠されたダイバージェンス」という事が出来ますが、これだけでは何の事かわからないですよね。
ダイバージェンスが、トレンドの転換を示す事が多い一方、ヒドゥンダイバージェンスは「トレンドの継続」を示しています。
ヒドゥンダイバージェンスが発生していると見なされるのは一般的に以下の2つの場合です。
①オシレーター系(RSI、MACDなど)の数値は切り上げてるのに、レートは前回高値を超えれないで、高値を切り下げている。
②オシレーター系の数値は切り下げているのに、レートは前回安値を超えず安値を切り上げている
このような時は、トレンドが継続しているため、逆張りをすると損失を出す可能性が高くなるというわけですね。
ダイバージェンスとヒドゥンダイバージェンスの違いとは?
ダイバージェンスとヒドゥンダイバージェンスの違いは、ここまで読まれた方ならおわかりかと思いますが、どちらも、チャートとオシレーター系テクニカルが逆に動く現象です。
「ダイバーはトレンド転換サイン、ヒドゥンはトレンド継続サイン」
このように言われる事が多いのですね。しつこいようですが、ダイバージェンスは転換サインのみを意味するものではありません。
ですから個人的には「ダイバーはトレンド弱まりサイン」と言いたいですね。
ダイバージェンスはともかく、ヒドゥンダイバージェンスは非常に認識しにくいと言われています。
初心者の方はまずはダイバージェンスをトレードに用いるテクニックを強化する事をおすすめします!
ダイバージェンスとヒドゥンダイバージェンスの見分け方はある?
どうしてもダイバーとヒドゥンの見分け方が知りたい!そんな方もいらっしゃるでしょう。
見分け方のポイントは、すばり「高値」と「底値」です。
上昇トレンドを例に説明しますね。
ダイバージェンスも、ヒドゥンダイバージェンスも、チャートは上がっているのに、オシレーター系指標の数値が下がっているという現象は同じです。
しかし、注目する点が違うのです!
ダイバージェンスであれば、最後の「高値」に注目します。
ヒドゥンダイバージェンスの場合は、最後の「底値」に注目します。
ダイバージェンスの場合は
レート:高値切り上げ
オシレーター:高値切り下げ
ですね。
ヒドゥンダイバージェンスの場合は
レート:安値切り上げ
オシレーター:安値切り下げ
になるのです。
なので「高値」と「底値」に注目して、ダイバージェンスとヒドゥンダイバージェンスをしっかり見分けましょう。
この2つは、トレンドの方向性を示す非常に大きな「武器」になってくれますよ!
ダイバージェンスを使うタイミングは?
「ダイバージェンスは転換サイン」「危険信号」
このように認識されることが多いですが、必ずしもそうは言いきれない...という事はわかっていただけたと思います。
ダイバージェンスはあくまで指標として、他の要素と総合して使うのが正解です。
しかし「どのタイミングで使えばいいの?」と頭を悩ませている方もいるのではないでしょうか?
この項では、ダイバージェンスの基本的な使い方やタイミングなどを詳しくお話していきます。
ダイバージェンスの使い方
ダイバージェンスは慣れてくると、チャートを見ただけでわかる...と言われています。しかしFX初心者、FX歴は長いもののなかなか勝てない!そんなトレーダーの方は、RSIを使用する方法をおすすめします。
(RSIでなくても、ストキャスやMACDでもOKです。しかし初心者はRSIが一番わかりやすいと個人的には思います)
RSIとは、Rilstive Strength Indexの頭文字を取った略語で、オシレーター系の代表選手的存在です。
RSIは「買われ過ぎ・売られ過ぎ」を数値化してグラフにしたものです。
買われ過ぎ・売られ過ぎと言われてもそれだけではピンとこないと思いますが、数値にすると以下のようになります。
70%以上➡買われ過ぎ
30%以上➡売られ過ぎ
じゃあ、70%以上で売り、30%で買いでエントリーすればいいんじゃないか?と思われた方もいらしゃるかもしれませんが、RSIは残念ながら単品でトレードに利用する事は出来ません。
強力なトレンド相場では、100%や0%付近を貼り着く事が多く、使いものにならない事が多いのです。
なので、このRSIを上手くダイバージェンスと組み合わせてトレードに使いましょう。
ダイバージェンスが発生してる?と思ったらRSIにおいて以下の2つを確認します。
・上昇トレンドならば70以上・下降トレンドならば30以下
・RSIがレートに対して逆行している
この2つを満たせば、まさに今ダイバージェンスが発生している!という事が出来ます。
チャートにRSIの線を引いておけば、一目で確認する事が出来るので便利です。
そして、別の項でもご紹介したように、移動平均線を見ましょう。
そうすれば、今が決済チャンスか、エントリーチャンスがわかるはずです。
移動平均線もトレンドに反転するような動きを見せているなら、逆張りチャンスと言うことが出来ますね!
これがダイバージェンスの基本的な使い方になります。
ダイバージェンスを使うタイミングは?
ダイバージェンスを使うタイミングですが、基本的な使い方をマスターすれば自然にわかってくるはずです。
内容が重複してしまいますが、ダイバージェンスを使うタイミングというのは、基本的には
・上昇トレンドならば70以上・下降トレンドならば30以下
・RSIがレートに対して逆行している
この2点を満たしている時です。
しかし、これだけでは決済・エントリーの強い根拠にはなりません。
移動平均線の動きや、出来れば一目均衡表なども参考にしましょう。
相場がダイバージェンスを期に逆行すると判断すれば、ポジションをホールドしている場合は決済のタイミングになりますし、逆張りでエントリーしたいという方にとっては、エントリーするタイミングになります。
ダイバージェンスで押し目買い・戻り売り
ダイバージェンスの基本的な使い方とタイミングをご紹介したついでに、ダイバージェンスの別の使い方をご紹介しておきたいと思います。
ダイバーと言えば逆張り!というイメージが固定されていますが、逆張りにしか使わないのはもったいない!のです。
押し目買いとは、上昇トレンドを維持している相場が一時的に下がったときに、次の上昇を狙って買いでエントリーする事です。
トレンドフォローの基本とも言える方法ですね。
押し目買いに使えるという事は、そのままその逆である戻り売りにも使う事ができます。
戻り売りとは、トレンドが下げ基調にある中で、一時的に相場が上昇したときに売りでエントリーするという事です。
上げトレンドの中で、ダイバージェンスが発生したら、押し目買いのチャンス、逆に下げトレンドの中でダイバージェンスが発生したら、戻り売りのチャンス、という事になりますね。
このチャンスを確実にモノにするには、やはりダイバージェンスが本当に発生しているのかどうかを見極め、それが本当にエントリーポイントなのかを同時に見極めるしかありません。
RSI(奨励)、MACD、ストキャスなどのオシレーター系の数値(線で表示して)、そして移動平均線や一目均衡表もあわせて判断しましょう。
FXをはじめて間もない方は理解するのにてこずるかもしれません。自動売買という方法もあるので、検討してみてもいいかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
今回は「ダイバージェンスの知識を深めてトレードに勝つ!」というテーマでお送りさせていただきました。
ダイバージェンスはちょっと難しいイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、エントリーチャンスをあなたに教えてくれる心強い存在なのです!
ダイバーの見極めにはある程度時間がかかると言われていますが、おすすめは過去チャートの確認です。
過去チャートを見て、ダイバージェンスが発生していると思われる箇所を見つけましょう。その時はまた繰り返しになりますが、オシレーター系数値と移動平均線などのチェックもお忘れなく!
これを繰り返していると、自然にダイバージェンスが発生するとわかるようになります。
過去チャートはトレードラインの練習にもいいですし、自分の手法の検証にも最適です。
ぜひあなたもダイバージェンスで勝ちトレーダーの仲間入りをしましょう!